
チンチラとの生活:寿命、値段、飼い方のメリット・デメリットまで解説

チンチラをペットとして迎えたいけれど、寿命や値段、実際の飼育で後悔する点はないか気になっていませんか?
この記事では、チンチラの飼育を検討している方に向けて、知っておくべき基本情報から、飼育のメリット・デメリット、具体的な飼育方法、そして実際に飼育している人が感じる後悔ポイントまで、詳しく解説します。ペットショップでの選び方や、臭い対策、適切な環境作りについても触れていくので、ぜひ参考にしてください。
目次
チンチラの基本情報:寿命、値段、特徴

寿命はどのくらい?
チンチラの平均寿命は10~15年と言われています。しかし、これはあくまで平均的な数値であり、飼育環境や個体差によって大きく変動する可能性があります。適切な飼育環境を整え、質の高い食事を与え、定期的な健康チェックを行うことで、寿命を延ばすことができるでしょう。
具体的には、清潔な飼育環境の維持、ストレスの少ない生活、バランスの取れた食事、適切な温度管理などが重要です。また、遺伝的な要因も寿命に影響を与えるため、信頼できるブリーダーから購入することも重要です。日々の観察を怠らず、少しでも異変を感じたら、早めに獣医さんに相談するようにしましょう。早期発見、早期治療が寿命を延ばす鍵となります。
値段の相場は?
チンチラの値段は、一般的に20,000円から300,000円程度とされています。この価格帯は、ペットショップやブリーダーによって異なり、個体の年齢や色、柄などによっても変動します。
日本で販売されているチンチラはブリーディングされている個体になります。
日本でブリーディングされているチンチラの体色は10色程あります。またアンゴラチンチラといった体毛が長い品種もいます。チンチラは体色によって値段が大幅に違います。スタンダードグレーやベージュは流通が多く5万円以下でお迎えできることが多いです。バイオレット、パイド(ホワイトモザイク)、ブラックパールは流通が少ないため15万円以上かかる事が多いです。
購入を検討する際は、複数の店舗やブリーダーを比較検討し、納得のいく個体を選ぶようにしましょう。また、初期費用だけでなく、飼育に必要なケージや用品、餌代なども考慮に入れる必要があります。事前にしっかりと予算を立ててから購入を検討することをおすすめします。
どんな特徴があるの?
- 体長は25cm〜35cm程度
- 体重は400g〜600g程度
- 野生ではアンデス山脈の標高が高い場所に住んでおり寒さに強い。
- 尾と耳が大きく、また毛並みも非常に高密度で1つの毛穴から60~100程毛が生えている。触り心地もシルクのように滑らかで柔らかい。
- 活発でとても高い運動能力を持ち、賢く警戒心が強いが人懐っこい一面も持ち合わせる。
チンチラを飼育するメリット

鳴き声や体臭が少ない
チンチラはほとんど体臭がなく、鳴き声も小さいので集合住宅や近隣への配慮が比較的少ないです。
他の小動物に比べて長寿
小動物の寿命はウサギやモルモットで考えても一般的には5~10年程の寿命とされていますが、チンチラは10~15年と長寿であり飼育環境によってはそれよりも長生きできる場合があります。
コミュニケーションが楽しい
チンチラは賢く、学習能力も高い為名前を呼ぶと寄って来たり、おやつの時間を覚えたりすることができます。また臆病な一面もありますが根気よくコミュニケーションを取ることで親密な関係を築くことができ「通じ合う喜び」を感じる事が出来ます。
癒し効果
チンチラの毛はとてもふわふわで触るとシルクのような滑らかな被毛に覆われています。その美しい毛並みは見ているだけでも魅力を感じられます。
飼育前に知っておくべきデメリット

夜行性で非常に活発
チンチラは夜行性であり、また活動も非常に活発な動物の為、夜中に回し車を回す音や走り回ったりジャンプをしたりといった物音が気になる事があります。
温度管理が重要
チンチラは暑さや寒さ、ストレスなどに非常に敏感で適切な温度・湿度の管理が必要不可欠となります。
室温は15℃~25℃が目安で20℃前後を一定に保つようにしましょう。また、チンチラは室温が25℃を超えると熱中症のリスクが高まり28℃になると危険とされています。夏場は特に室温に注意してください。28℃以上の状態が続くと熱中症で死に至ることもあります。
高湿度にも弱い為30%~40%以下を維持しましょう。
不正咬合のリスク
チンチラは歯が一生伸び続ける動物で、本来は牧草などを食べることで歯が自然に削れて噛み合わせが保たれます。しかしペレットを中心とした主食にしてしまった場合やケージなどを齧ってしまうなどが原因で歯が上手く削れずにかみ合わせが悪くなり異常に伸びてしまう事があります。(不正咬合)
この状態にならない為に牧草の他に齧り木や木のおもちゃなどの歯を削れる物を入れましょう。
この場合は動物病院でレントゲン撮影や口腔内チェックを行い、麻酔下で歯を削ったり無麻酔でカットをしてもらったりといった治療が必要になります。
チンチラの飼い方:初心者でも安心

飼育環境の整え方
- ケージのサイズは幅60cm×奥行45cm×高さ68cm以上が必要最低限になります。
- チンチラは非常に活発な動物で上下運動が得意です。ケージはなるべく高さが1m以上あるものを使いステップやステージ、回し車を設置して立体的な活動や運動が十分に行えるスペースを用意しましょう。
- 温度:15〜25℃を維持 湿度:30%~40%を維持
- チンチラは砂浴びをして体の汚れや油分を落とす習慣があるため、砂浴びができる場所を用意してあげましょう。
- 直射日光が当たらず、風通しの良い場所で管理するようにします。
食事の基本
チンチラの健康を維持するためには、適切な食事管理が不可欠です。主食は牧草です。牧草は歯の伸びすぎを防ぎ、消化を助ける為に重要なので常に食べられるように与えてください。それに加えて健康維持のために栄養バランスが取れたペレットを適切な量だけ与えます。
おやつには、乾燥野菜やドライフルーツを少量上げてもいいですが与え過ぎには注意が必要です。
- 主食:牧草、適量のチンチラ用ペレット。おやつには少量の乾燥野菜やドライフルーツ
- 水は常に新鮮なものを用意。
- 食べ残しは放置しない(腐敗・臭いの原因になります)
コミュニケーションの取り方
- 無理に触らず、最初は距離を置いてチンチラのペースに合わせて少しずつ慣らすことが重要です
- 個体が慣れてきたら名前を読んでからおやつを上げるなど一貫した声掛けをすることで名前を覚えてもらいましょう。
- 呼ぶと寄って来たり、自分から手に近づいてくるような仕草が見られれば懐いてきたサインです。
臭いの注意点と対策

• 体自体はほぼ無臭ですが、ケージ内の排泄物などの匂いがあるので、毎日最低限掃除をしましょう。
• 掃除の頻度:糞は毎日除去、水入れなども毎日交換
• チンチラの体を清潔に保つために適度に砂浴びができる環境を用意してあげましょう。
• 砂浴び用の砂定期的な交換が望ましいです。
飼育で後悔しないために:先輩飼い主の声

病院選びの重要性
- 小動物を専門とする病院を事前に探す
- インターネットやSNSなどを活用して、近隣のエキゾチックアニマル専門病院や小動物専門病院を調べてみる
思ったより出費がかかる
- 月々の餌代、クーラーなどの光熱費など
- 怪我や病気の治療は高額になるケースもあるため、ペット保険加入も検討の余地あり
適した部屋を作る
- ケージのサイズは幅60cm×奥行45cm×高さ68cm以上が必要最低限になります。チンチラが立体的な活動が出来るようになるべく高さのあるケージを用意しましょう。
- 歯を削るための齧り木や木のおもちゃを入れましょう。無くなったら新しいのを入れてください。
- 回し車やステップなど十分な運動ができるよう環境を整えてあげましょう。
- 慣れないうちは過度な触れ合いはストレスにつながってしまうため環境に慣れるまでは見守ってあげるようにしましょう。
まとめ:チンチラとの素敵な生活のために

チンチラとの生活は、喜びと驚きに満ち溢れています。彼らの愛らしい姿やアクティブな行動は、私たちを笑顔にしてくれます。しかし、飼育には責任が伴い、決して容易ではありません。適切な飼育環境を整え、愛情を注ぎ、根気強く接することで、チンチラは素晴らしい家族となってくれるでしょう。
この記事が、チンチラとの生活を検討している方々にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。ペットショップなどで実物を見て、触れ合ってみるのも、良い経験になるでしょう。チンチラとの出会いが、あなたの人生をより豊かなものにしてくれることを願っています。